2012年10月01日

丹下CITY

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毎年1回このボローニャの見本市に訪れる。そしてその隣に丹下健三が設計した街がある。エミリヤ・ロマーナ州の役所が中心のオフィス街だ。それは1971年の設計コンペで入賞したもので、40年が経過している。昨年に、来たときには工事中の建物があって、今年はすでに完成している。これでタンゲの計画がすべて完成かどうかは知らない。当時、成長する都市というコンセプト、メタボリズムの考え方によってこの街は計画され、実に今日まで建設が続いていたのだ。唯一、ここがメタボリズムの都市として実現した場所といえる。


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2011年10月03日

メタボリズムの街

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どうもブログの更新が遅くなってしまった。もう800回以上も書いていて、すこしはスタイルを変えようと考えている。もう少し中身のあるものにしたい。更新回数は少なくなるけれども。まあ、ゆっくりと長く。

さて、先週に、ボローニャの見本市会場(フィエラ)に行った。毎年行われているチェルサイエCERSAIE展で、タイルと水回り関係の見本市だ。そこで新しいデザインの動きがあって、世の中が変わろうとしているのを感じることができた。
そうして、この見本市会場の隣に、ニッポンの丹下健三(1913−2005)が地区の都市計画と建築の設計を行った街区がある。この計画は1971年から続いていた。私は、年に1回はこの見本市のために、ここを訪れる。そして、この丹下の街を通る。というのは、このオフィス群はエミリアロマーナ州の役所となっている。その奥の庭に、屋外のレストランがあって、いつもそこで食事をするためだ。昨年は、丹下のオフィスはその庭に面して工事中だった。それが、今回、完成していた(最後の写真)。なんと、計画がスタートして40年たってもまだ、たぶん計画は終了していない。
この、オフィス群は、メタボリズムという考え方というか建築理論に基づいている。写真で見るように、円柱がたっていて、それをつなぐ様に、どこまでも建築、都市が増殖していくことが出来るシステムだ。今、ちょうど東京の森美術館で「メタボリズムの未来都市展」が行われている。まさに、1960年代に生まれた建築思想に、この建物は依存している。
メタボリズムとは、新陳代謝を意味し、「生物が代謝を繰り返しながら成長していくように建築も有機的に変化できるようデザインされるべきである」という。つまり、当時の高度成長を背景として、都市は成長、膨張していくものだ。という考えが基本にある。私もそう思っていた。しかし、私は、1980年代にイタリアに留学して、イタリアの都市計画の考え方に、都市の成長をコントロールする。つまり、成長を抑えるという。都市には適切な規模というものがある。確かにその通りで、繰り返し成長を繰り返し、常に混乱と不調和の状態がニッポンの都市そのものだ。ある意味で、成長を基本に考える都市理論は間違いだと気がついた。
しかし、そのメタボリズムの考え方に基づいた丹下の街・都市は、40年をかけてすこしずつ成長をとげてきたではないか。メタボリズムの都市計画はニッポンのどこでも実現はしなかった。単なる建物としては建設されたが、都市としては不可能であった。唯一、このボローニャのフィエラ地区のオフィス群が、実現した例である。このことは、誰も気づかないし、話題にもならない。
メタボリズムが言う代謝とか成長とは、ニッポン的な考え方からすると短期間に急成長することを意味していた。もしこれが、ゆっくりとした成長を意味したのなら、この丹下のオフィス街のように、必ずしも間違った理論ではなかった。立派に健康的に成長していくのである。

私は、今、メタボリズムと戦っている。それは違った意味で、体の膨張のことだ。少しずつ時間をかけて体重を減らしていくことが、最後の勝利を手にすることなのだ。なぜか建築理論と同じであることに気がついた。ゆっくりとした時間の流れが大切なのだ。
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2010年04月07日

久しぶりの建築

昨日は快晴で、いつもの自転車道を自慢のブロンプトンで走った。日差しが強く、サングラスが必需品だ。今回は、その途中で見かけた久しぶりの建築に注目したい。

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最初に、高架水槽2題。はじめは、高架ではないけど、たぶん上に水槽があるのであろう。下が円筒で上が立方体となっている。造形的にコルビジエのように美しい。
そして、次が普通の高架水槽。下に、ポンプ室があって、上に水槽がある。その途中は中央に上にいくまわり階段と中空の骨組みだ。エッシャーのだまし絵の階段のよう。イタリアでは、土木の分野が、非常に美的に設計されていて、デザインではなく自然な形をしている。かつてのニッポンの団地の高架水槽もデザインされているけど、こんなには美しくない。

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次は廃屋になっているかつての農家。壁は、玉石が斜めに寝ていて、その上は反対側に寝ている。これは魚の骨構造と呼ばれている。屋根は大梁、小梁の構造で、瓦はスペイン瓦だ。外壁は、この外側にスタッコが塗られる。これが一般的な伝統の建物になる。築2,300年は経っていて、ニッポンなら重文だろうけど、ここでは荒れ放題の廃墟。
その次は、建築中の新築アパートで、4世帯とある。めずらしく外壁に木が張られ、屋根には太陽熱電池を設置すると、看板広告にあった。
次に、最近修復された古い建物の外壁で、たぶん新しく、色つきのスタッコが塗られている。なかなか色むらが美しい。不思議なことに、新しいモダンな建築でもコンクリートの打ちっぱなしは見たことがない。ニッポン以上に、コンクリートの肌合いが嫌われている。たとえ安藤忠雄でも、タイルを貼るか、スタッコで色をつけることを求められるであろう。

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最後は、新しいゴルゴンゾーラ市役所。建築的にアンバランスで、全体にぶかっこうなデザイン。しかも時計が異常に大きい。なぜ市役所にいまどき時計があるのか?役所は始業終業時間を厳守しますとか?時計のように規則正しい生活は市民のルールとか?その意味が不明。
市内で見た、たぶん1930年代の水くみ噴水。蛇口は牛のように角があり、ここに指を引っ掛けて水を飲むのではなくて、バケツを引っ掛けて水をくんだ、に違いない。帰りの駅の窓から見たまだ雪のあるアルプスと新緑の春の風景。
タグ:建築
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2010年03月04日

変わらない都市の風景

昨日はクリンスト・イーストウッドの「INVICTUS」、つまり不敗という意味の映画を見た。南アフリカのマンデラ大統領が、自国のラクビーチームを応援する話。国をまとめるのにスポーツを利用する。シンプルな話だった。
ところで、この前ミラノ中央駅に行ったら、ふだん気がつかなかったタイル画があった。駅が建設された1931年当時の、ミラノ、フィレンツェ、トリーノ、ローマ(2枚)が描かれている。どれが、とこかわかりますか?現在でも同じ景色なのが、イタリアならでは、当時の景色を保っている都市は世界でも少ない。
「食らすかミラノ」に、「おいしい2ユーロワイン」を更新。

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2010年03月02日

ジョット、ザッハ・ハディド、フーコの振り子

パドヴァに出張に行った。これまでに、大昔に来たことがあったけど、まあはじめてだ。いろんな面でミラノとは違っている。仕事の前と終わりに街を散策した。

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パドヴァで忘れてならないのはジョットGiotto(1267-1337)で、スクロヴェーニ礼拝堂Capella degli Scrovegniというところに1304年にフレスコ画を壁一面に描いた。今はシーズンオフで予約なしで、しかも月曜でも見ることができる。
このフレスコ画はキリストの物語が描かれている。面白かったのは、地獄を描いた部分だ。あたかもボッシュのように、怪物が人を食べたり、首吊りやなんかが描かれ、裸の男も局部も丸出しで、興味が尽きなかった。ジョットの描く人物は、同じ時代の形式的で無表情なのと違い、誰もが感情を表している。喜び、苦しみ、楽しさなど、この次に行く時は必ず双眼鏡を持参して、表情を観察したい。

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そして、パドヴァの中心地に来た。ラジオーネ・パラッツオParazzo della Ragione。市の建物で、1階は市場に、広場はピアッザ・エルバと呼ばれ野菜市場だ。2階は大きな集会所で、壁画があり、1466年に木造の天井が船の底と同じ構造で建設されている。隣街のヴィチェンツァVicenzaではパラディオが建物正面を改築している。市場の野菜を売るバンコは、車がついていて、そのままアピが引いていく。私が来た時はもう市場が終わっていたけど、たくさんの種類の野菜を袋づめにしてスープの材料として売る店が開いていた。

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この2階では、建築家ザッハ・ハディドZaha Hadid(1950- )の展覧会が最終日だった。ミラノだったら決して行われない地味な展覧会だ。パドヴァは、古い大学もあってか、何かにつけてインテリジェントな感じがする。この人の、有名なヴィトラの消防署や高層ビルの模型があった。何かにつけて、こんなとがった空間。これが現代的な時代の好みにマッチするのだろうと思うけど。私はお断りだ。現代の未来主義のように、スピード感を好みの人には良いだろうけど。ちよっと疲れる。

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この2階の展覧会場の片隅に、前からのあった、フーコの振り子が展示されていた。レオン・フーコ(1819-1868)は、これで地球の自転を証明したという。19世紀、現代、ルネッサンスが一体となったところが、面白かった。
posted by perabita at 22:51| Comment(2) | TrackBack(0) | 建築・モダン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする