2010年03月30日

シェパード・フェアレイ

こんどのミラノ市の(con)TemporaryArtで、スパースツディオピユーに展示されていた作品、シェパード・フェアレイShepard Fairey(1970−)のアートを紹介する。私も知らなかったが、この展覧会で強烈なイメージを放っていた。
フェアレイは、アメリカで活躍する、いわばストリートアーティスト。作品は、グラフィックなもので、写真をベースに作品をつくっているようだ。かなり、ストリートアートの特徴であるメセージ性があり、政治的だ。対象として描いている人物は、ダライラマ、アウンサン・スーチー、イスラムの戦う女性、ベトナム戦争の女性戦士など、女性は美しく描かれている。色は赤、黒が基調で、グラフィック的なイメージも美的だ。イメージとして写真を使っているため、著作権問題も起こしている。面白いのは、フェアレイが主宰するHP、Obey Giantというのがあって、作品を35ドルで通信販売している。また、このサイトで、ストリートアートとして展示できる壁面を募集している。合法的に、ストリートアートを実現しようという試みで、アメリカ的だ。現代美術の閉鎖的なコンセプチュアルなものから抜け出そうとしていて、ソーシアルなメッセージを重視したアートだ。これからが楽しみだ。

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2010年03月28日

アニメ「先っちょに触る」

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先日、コピー屋さんのギャラリーPiscinacomunaleに展覧会を見に行った。この日は小雨で、来場者は少なかった。アーティストはジォヴァンニ・マッテオGiovanni Matteo(1979-)さんで若い。もちろンんまだ知られてはいない。この人、ビックのボールペンで絵を描く。壁にいくつかあった。本人は、暇つぶしに、レジシートの巻紙に、エロい絵をつながって描いていた。私は、別にボールペンの絵が良いとも思わなかったが、彼が作ったという、アニメがすごく気に入った。まだ、作品は少なく、これから期待されるのであろう。ニ作品で、
Il grafologo della citta di Nuova York ニューヨークのグラフィックデザイナー
Tocca la punta 先っちょに触る
どちらも、テンポがよく、語りも歌をうたっているように滑らかだ。アニメも、そういってよいのかどうか分らないが、プリミティヴな感じがとっても良い。前者は、詩人との共作で、ストーリーを聞いたのに絵をつけたという。後者は、指先に、ハサミや鉛筆、そして舌先が触る。こういう作品をたくさん作れば、評価されるよ、と伝えた。いかがでしょうか?




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2010年03月26日

コン・テンポラリーアート展

ミラノ市の主催で美術展がこの3月30日まで行われている。場所はスーパーステュディオピユーという会場だ。タイトルはテンポラリーアート(con)TemporaryArtと言っている。仮の現代美術という意味か。このなかで、有名なのはストリートアート系のバンクシーBanksyのリトグラフとシェパード・フェアリーShepard Faireyの二人だ。後者については、後に掲載するつもりだ。その他の作家は、ほとんど無名な人たちで、私が気に入った作品を紹介する。

こういった会場では、大御所の二人が撮影フリーになっているせいか、大体が何も言われない。ただひとつ、ファッション系のアートがダメだと係員が注意していた。作品がひどかったので、もちろんこちらもパスした。

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はじめは、大きな会場に天井から切り取られた紙がぶら下がって、内部に空間が作られていた。Angela Glajicanという作家。紙のやさしさと光の具合で、良い感じだ。

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そして、ミニアートばかりを集めた展示室があって、この缶詰のアートが面白かった。だいたいこの手の缶詰はイワシのオリーブ漬けがほとんどで、いろんなメーカーのがあるようだ。その中につくられたシーンは、ひとり者のいろんな情景が描かれていた。作家はNa Taliaとあった。

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そしてバンクシーBanksyのリトグラフがあった。多くは、絵としてすでに見たことがある。はじめはボッチャー、で老人の遊びだが、爆弾を投げている。そして、ベトナム戦争の有名な写真で、母親とこどもが爆撃で逃げるシーンだ。それが、ミッキーとマックが手をつないでいる。アメリカの空爆とアメリカの人気キャラクターだ。そして天安門事件では、男はゴルフバーゲンのプラカードを持つ。だって、当局の役人はゴル三昧だから。これらのリトグラフには価格が付いていて、1万とか4万ポンドだって。高すぎませんか?

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そして最後に出合ったのが、Marillina Fortunaという作家で、本人が会場に居てお話ができた。地中海の海岸で、たどり着いた、木、プラスティック、金属などの切れ端をコラージュしたもの。きれいで面白い。最初の作品は、ミラノ市の地図で、水の経路が描かれ、緑の部分にオブジェクトが貼り付けられている。私がいつも行くランブロ公園や運河があった。
お金がなくても、アイディア次第で良い展覧会ができるってことがわかった。モラッティ市長は、ミラノのストリートアートをきたないという理由で消した張本人だけど、最近はストリートアートを評価する気になったのかもしれない。良いことだ。
ラベル:現代美術 Banksy
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2010年03月23日

鐘楼の音楽会

この前の日曜日に、ミラノの独立(1848年)、もちろんイタリアの独立を記念して、いくつかのセレモニーがあった。その中に、鐘楼の音楽会が企画された。
いったい、教会のあのゴーンという鐘の音で、どんな音楽会ができるのか不思議に思ったので、出かけてみた。音楽会は3つの教会で行われ、1時間ごとに時間がずれていたので、順にまわった。
サンジョルジョ教会Basilica di S.Giorgio
サンタアンブロージョ教会Bsilica di S.Ambrogio
サンヴィットーレ教会Basilica di S.Vittore

この鐘楼の音楽会は、アンブロジアーニ鐘連盟というところが中心になって行われていた。それは、鐘を鳴らす学校も兼ねている。現在の教会の鐘はほとんどが電気仕掛けで、時間が来ると自動的な鳴るものがほとんど。この学校では、伝統的な、綱を引いて鐘を鳴らす。
17世紀から18世紀前半に、ミラノ地方では、アンブロージョスタイルの鐘が広まった。現在ではほとんどの鐘楼がこのスタイルだ。それは、綱を引くと、ぶら下がっている鐘がまわって、綱を手から離すと、その反動で、鐘が鳴る。鐘は回転する軸にぶら下がっていて、反対方向にはおもりもついていて、少しの力で鐘がなる仕掛けに鳴っている。これをアンブロージョスタイルの鐘という。だから、この時から、鐘楼には、鐘が大中小あって、3個、5個、6個、8個、9個、10個のものがある。サンタアンブロージョは5個の鐘がある。音色が違う鐘があるので、音楽的に鳴らすことが出来るようになった。という訳だ。

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鐘楼の下では、学校の若い人たちが、鐘を鳴らしていた。綱は5本有り、5人が引っ張る。手前の人が、1,2,3,4,5、の鐘を順番に鳴らすように指示している。いわば指揮者だ。



これは、外で聞いたサンタアンブロージョの鐘。



そして、サンヴィットーレ教会の鐘は、最近修復されて、やはり5個の鐘があって、なんとキーボードで、鐘を鳴らす仕掛けになっている。こうなると、鐘で音楽を奏でることができる。はじめて聞いた。
ラベル:鐘楼 教会
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2010年03月21日

ゴヤの視線

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ドーモ広場にある王宮Palazzo Realeでゴヤの展覧会があるので小雨のなかを出かけた。そうしたら会場の前で、昔の格好をした人達に出合った。何か、イタリアは独立150年になるそうでいろんな行事が行われている。1849年にオーストリアと戦った。ミラノでも、写真の人が、1848年に通りを塞ぎ、オーストリア兵と一般市民が戦ったと演説していた。これから、ドーモ広場方面からオーストリア兵が来るから、戦うんだ、と言っていた。銃で応戦するらしい。もちろん空砲だけどバンバンーと威勢よくやるという。雨のなか待っていたけど、なかなか敵兵は来ない。しびれを切らして、私は、ゴヤ展の会場に入った。

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ゴヤFrabcesco Goya(1746-1828)。はじめて本物を見る。展覧会自体は、いくつかの肖像画とエッチングの戦争の絵があって、あとはゴヤに影響された近代の作家の作品で、水増しされていた。でも、はじめて見たゴヤに感動した。
ゴヤの肖像画は面白かった。肖像の人物のしぐさで、服装や、手の配置が自然で、描かれている人物の日常をうかがい知ることができる。そして、その人物の視線を感じることができる。横を見ていたり、正面を見ていたり、伏目だったり、その人物の視線が何かを語っているようだった。いくつかの肖像画のなかで、一番よく描けているのは自画像だ。目線は斜め下を向いていて、私は何でも、あなたの秘密も知っているんだよ、と言っているようだった。ゴヤに肖像画をお願いすると、その人の秘密がすべて、描かれてしまい、後世までさらし者になる可能性がある。恐ろしい。
ラベル:ゴヤ 肖像画
posted by perabita at 09:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術・モダン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする