


今日、自転車で街を走った。この暑さで、すこし日差しがゆるくなる夕方まで待って、買い物に出かけた。いつもの様に、歩道を自転車で行った。車道の横断歩道のところで、先方から車が来るので、止まって待った。そうしたら、その車を運転する紳士が、横断歩道の前で止まり、行け、という合図をするのだ。そうして、その後ろに、スクーターに乗ったオジサンが、その車の後ろで、仕方なしに止まり、待っている。私は、急いで、自転車に乗って、横断歩道を渡った。そうしたら、スクーターのオジンが、通りぎわに、「自転車で歩道を走るな」と、私に向かって、どなった。車の紳士とスクーターのオッサンとの対応の違いに、とまどった。
私は、街を走るときは、できるだけ歩道を走るようにしている。しかたなく、車道を走ると、1日に1度や2度は、ヒヤーとする。年に、自転車の交通事故で、ミラノ市内で200人くらいが亡くなる。わたしもそうならないように、歩道の広い道路を選んで、走るように心掛けている。ついこの間まで、自転車は歩道を走っていけない、ことになっていた。しかし、この車道の危険な状態から、歩道を走るのが、暗黙のこととなっている。ときどき、半年に一度くらい、自転車は歩道を走ってはいけない、という人がいる。でも、警官がいても、一度も注意されたことがない。
自転車道が歩道と同居している道がある。パドバ通りVia Padovaだ。歩道を広くして、人と自転車が問題もなく一緒だ。この通りはロレート広場から、始まっているが、自転車道はいきなり広場の車道に向かって終わっている。ここからは車道を走れと言わんばかりだ。ちなみに、この場所はムッソリーニが殺されて、愛人と一緒に、逆さに吊るされたところだ。まあ、こんな風に自転車と歩道は問題なく同居できると、私は確信を持っているのだが、まだ、この問題は真剣に議論されていないようだ。
最近バイクミーBikemiという、共同利用の自転車が市内にたくさん置かれている。登録をすると、2時間以内なら、100か所あるステーションから他のステーションまで自由に使うことができる。最近使う人を見かける。そして、この自転車のステーションはすべて歩道の上にある。車道を走るなら、車道に作るべきだ。中央駅も見ての通り、歩道の上だ。そして、サービスの説明をHPで解説している。どこを走れというのか、読んでみたが、はっきり書いてはいない。ただ、重要なポイントとして、交通規則を守り、横断歩道を尊重すること。これは、車道を走ることを想定している。そして、常に歩行者を優先すること。これは歩道を走ることを想定しているものと考えられる。バイクミーは毎日3500人が利用し、自転車専用道路も2011年には120キロ、2015年のEXPOには190キロにまでする予定だそうだ。
それよりも、スクーターのオヤジに、どなられないように、きちんと、自転車はどこを走って良いのかを議論して、決めてほしい。この曖昧なままでは、バイクミーもやっぱり駄目だった、となりかねない。