
最初に出くわしたのが、デザインではなく学校改革反対のデモだった。もう全国的に下火になっているのかと思っていた。背中の張り紙にはこう書いてあった。「われわれはネオファシスタの体制下にある。そして、ベルスコーニ首相は新しいムッソリーニだ。デモクラシーの義務はアンチファシスト、この政府、この政治体制と戦うことだ。イタリアマルキスタ・レーニニスタ党」考えられません、この人たちコチコチの共産主義者だ。




イタリアを代表する家具メーカーのカッシーナとB&Bのショールームが並んでいる。前者は本当にお金持ち向けの家具だ。コルビジエなどの復刻家具が多く、どれもすわり心地が良く、そこで休むとお金持ちの気分を味わうことができる。そういう家具の中で、比較的良いと思ったのは、この本棚、写真では2本セットが並んでいる。1本千ユーロ。名前は赤い雲NUVOLA ROSSAでマジストレッティのデザイン。たたんでコンパクトになる。そして、隣のB&Bでは、ウルキオラのデザインのイスが並んでいた。背が高く、食卓のイスに良い。
モンテナポレオーネ通りを過ぎて、途中コーバでカフェを飲んで、行ったのがマンゾーニ通りにあるドリアデのショールームだ。ここで、目にとまったのが、写真の照明。よく見ると上部は洗濯バサミで止めてあるし、紙は普通のケント紙だし、たぶん、店の人が、仮の照明として、手作りして取り付けてあるのではないかと疑った。店員さんに聞いてみたら、売り物だという。作者はインゴー・マウレルINGO MAURER。あの裸電球に羽がついたデザインをした人だ。ちなみにお値段は105ユーロだそうだ。もちろん洗濯バサミ付でしょうけど。面白いデザインだ。名前はWILLY DILLY。気になって裏側ものぞいた。もし汚れたら、紙を切り抜いて、気分を変えたければ和紙で、洗濯バサミも木か別の色で、気軽に楽しめる洗濯バサミ留め照明器具だ。

最後に、洋服デザイナーとジャズとワインメーカーの合同パーティに出た。今日の締めくくりとしてはどれも上等だった