ファブリカ・デル・ヴァポーレ Fabrica del Vaporeというところで開かれている写真の展覧会を見に行った。展覧会自体は小規模で、しかもグループ展だった。展示のテーマは、人と環境とかいうテーマで、地域の変貌する風景、アパート、殺人事件があった別荘地など、どれも興味深い内容だった。なかでも、私が気に入ったのは、アントニオ・ザンバルディーノAntonio Zambardinoという写真家の「廃棄物」という作品で、ナポリ地方のゴミ埋め立ての風景だ。ゴミというこの世の必要悪のようなものが、しかも焼却もせずに地面に埋め立てられ、自然の環境を破壊しているにもかかわらず、この人の写真は美しい。臭いや最悪の環境なのに、撮影された映像は、実に光や、雲や、風景が美しく演出されている。そして、会場の入り口にあった禁煙のハリガミの写真にあるタバコを吸う人の満足げな様子。これじあ、タバコを吸ってリラックスしてくれ、と言わんばかり。
この会場になっているファブリカ・デル・ヴァポーレは、ミラノ市が運営するアートセンターのようなもの。大昔、1936年ころまでは蒸気機関車や車両を作っていた工場だった。だから会場の名前は蒸気機関車工場とでも訳せる。そして最近、ミラノ市が工場跡をさまざまなアートの団体に貸している。例えば、昔の遊びを復元するグループ、映画とビデオ、パーフォマンスとダンス、視覚美術、図書館、建築とデザイン、演劇、音楽、彫刻、視覚コミュニケーションなど、の分野のグループ、団体が使用している。ビンボー?なミラノ市が、こんなに文化にお金をつかっているのは、すばらしいことで、うらやましい限りだ。
この会場は、中華街の近くにあって、久しぶりに行ってみた。パオロサプリ通りは、何か、半年前とはがらりと様子が変わっていた。市は、中国人の経営する卸店を郊外に移すようにすすめた結果、通りに中国人は少なくなり、店も相当に移転した様子だ。いつものCD屋によって、中国(台湾)の井上陽水、DI KE NIU ZI のCDを求めたが、もう新しいものは入手できなかった。


Giuliano Cardella
パリのアパートを貸します。エッフェル塔が見える都心。空状況は1ヶ月前に。
